アデアムのスライミーブログ

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誕生秘話

ノルウェーのソールラン地域にある田舎町、グリムス

ここにはとても生真面目な少年がいました。
少年の名はタカシ、この物語は少年の約2ヶ月の奮闘を描いたお話です。

日本で生まれたタカシは子供の頃から生真面目でした。「親の意見と茄子の無駄花」という言葉がありますが、タカシはその教えを忠実に守り、親の言いつけをよく聞いていました。

タカシが小学生になる前、親の仕事の都合でノルウェーに引っ越すこととなりました。

海外への引越しに不安になっていたタカシでしたが、ノルウェー語は日常会話程度ならすぐに喋れるようになり、現地の友達も出来ました。

ある日、タカシは爪を切ろうと思いました。しかしその日は既に夜が更けており、親から「夜に爪を切ると親の死に目にあえない」と聞かされていたタカシは爪切りを明日に行うことにして床につきました。

翌日午前7時、タカシはいつも通りの時間に起床しました。
カーテンを開いたタカシは愕然としました。夜が明けてないのです。

慌てて時計を見返します。しかしタカシのベッドに置いてあるデジタル時計はしっかりと午前7時を指し示しています。

するとリビングから母親の声が聞こえてきました「タカシー!朝よー!起きなさーい!」タカシは困惑しました。外は薄暗く、朝陽が全く差し込んでいないにも関わらず母親は朝だと言い切るのです。

タカシがまごまごしていると母親が部屋に入ってきました「タカシ起きた?今日から本格的に極夜に入るから登下校には気をつけるのよ」母親は言いました。

極夜とは、北欧等の北極圏、南極圏に近い地方で起こる、日中でも薄明か、太陽が沈んだ状態が続く現象のことです。

母親は続けて言います「ずっと夜みたいに薄暗いから転んだりしないようにね」

ずっと夜みたいに薄暗いのか…
ずっと夜みたいに!?
タカシは悩みました。「夜に爪を切ると親の死に目にあえない」
この“夜”というものが黄昏時から夜明けまでの時間を指し示しているのか、それとも日が当たっていない薄暗い時間を指しているのか分からなかったからです。

もし後者だとしたら、極夜が終わるまで爪を切る事は叶いません。

タカシは「極夜 爪 切っていい」などでGoogle検索しましたがイマイチパッとした回答は得られません。

タカシは悩んだ結果、触らぬ神に祟りなしという言葉もありますので、爪を触らない事にしました(触らぬ神に祟りなしはそういう意味の言葉ではありません)

極夜が終わる2ヶ月の間、タカシの爪は伸びに伸びました。そして爪切りでは切れないほど硬く変質しました。

タカシは仮面を付けることにしました。
そう、タカシはバルログだったのです。

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