尻を切った話
尻切れトンボ
物事が中途で切れて、完結しないことのたとえ
尻切れ人間
今の俺
結論から言いますと手術でおしりを切りました。
その経緯と感想を話していきたいと思います。
目次
・おしりが痛くてやってられないよ
・病院に行きました
・手術をしました
・術後の診察
・余談
・おしりが痛くてやってられないよ
事の発端は2、3日前
急におしりが痛み出した。
先程からあまりダイレクトな表現を使うのもどうかと思いおしりと表記しているが、ぶっちゃけた話肛門が痛み出した。
普段はそうでも無いのだが排便後におしりを拭こうとすると激痛が走るし血も出る。
俺がおしり探偵なら自害してるんじゃないかってぐらい痛い。
例えて言うのならばケガしたばっかりの擦り傷をトイレットペーパーでガサガサと擦ってる感じであった。
軽く触ってみるとイボのような物が肛門の左の方に出来ている。
どうにもこうにも立ち行かなくて俺は病院へ行くことを決意した。
・病院に行きました
午前の受付が12時までだったので、余裕を持って10時前には病院に行った。
初診との旨を受付のお姉さんに伝え問診票に色々と記入する。
「肛門にイボのような物が出来ています」と文章に書いている状況がシュールで笑いそうになった。
待合室で待つこと数分、診察室に呼び出される。
そこで問診票の記載事項について軽く受け答えをした後すぐに検査室に入る。
ズボンとパンツを太ももまで下ろし、ベッドに横向きになって先生の到着を待つ。
その際に看護師さんに「この体位をしてくださいね」と言われ、イラストが描かれたA4刷の紙を渡された。
この体位はシムス体位といい、直腸検査や治療、浣腸をする時の基本体位らしい。(いらすとやにシムス体位のイラストがあって驚いた いらすとやにはなんでもある)
俺はこの体位をしている時に「ヨガっぽいな」と思ったが、俺のヨガ知識はギャグマンガ日和のヨガ回しかないのでもしかしたらヨガっぽくないかもしれない。
そんなことを思ってるうちに先生が到着、肛門にワセリンのようなものを塗られて指を突っ込まれる。
声が出そうになるのを我慢するも、結局我慢できず「クフッ…」みたいな変な唸りが漏れた。
痛かったが数秒で終わったので我慢できた。
そして診察室に戻り、先生から説明を受ける。
先生「これ肛門が膿んでるから切って膿を出さないとダメだね。手術します。」
俺「なるほどなるほど …手術!?」
かくして俺は手術を受けることになった。
・手術をしました
そこからトントン拍子で話が進んでいく。
どうやら俺は肛門周囲膿瘍という病気だったらしい。
肛門周囲膿瘍とは噛み砕いて言えば肛門のくぼみにバイ菌が入って炎症したり化膿したりする病気であり、放っておくと痔瘻にも発展する厄介な病気である。
肛門周囲膿瘍と痔瘻について詳しく知りたい人はボラギノールのサイトを見よう。痔にはボラギノールだから。
https://www.borraginol.com/type/jirou/
化膿止めや抗生剤で症状を抑えることは出来るが、それでもやはりちゃんと膿を出さないと再発するので手術をした方がいいとの説明を受けた。
俺は手術を受ける決意を固めた。
まず手術前に健康状態を確認するための採血がある。
すごい勢いで血が出ていたので健康なんだと思う。
そして先程検査を受けたベッドより一回り大きいベッドに案内される。
手術用の使い捨てパンツを渡され、それに着替えるように指示される。
そのパンツは一見普通のトランクスに見えるがおしりの部分に穴が空いている。
後述するが俺のおしりにも穴が空いているので引き分けである。
パンツを履いたらベッドに寝るように指示され、またしてもシムス体位を取らされる。
先生が到着するまでの間に看護師さんに話しかける。
俺「おしり切るのってやっぱり痛いんですか?」
看護師「痛み止めの注射するのでそんなに痛くないですよ。刺す時だけちょっとチクッとしますけど。」
俺はその言葉を聞いて少し安心したが、でも別にこの人は肛門切られたことないだろうから油断したらダメだなとも思った。
シムス体位で待つこと数分、先生が到着して早速手術に入る。
まず例のごとく肛門にワセリンのようなものを塗られる(一応言っておくが正体の分からないものを肛門に塗られてる時の不安感はえげつない)
そして痛み止めの注射をされる。
確かに少しチクッとしたが、これならさっき検査で先生に肛門を弄り回された時の方がよっぽど痛かった。
痛み止めも注射したし、もうこの手術での痛みのピークは過ぎ去ったな。と少し安堵した俺だったが
先生「はいじゃあ切っていきますよ〜」
地獄が始まった。
痛い。痛すぎる。
人生で感じた痛みの中でぶっちぎりのトップだ。
例えるなら競馬に1頭だけペガサスが混じってるぐらいのぶっちぎりだ。
そして切った後に膿を出すために先生が俺の肛門を指で圧迫する。
これも痛い。痛いなんてもんじゃない。
先程の痛みに並ぶぶっちぎりのワンツーフィニッシュだ。
例えるなら競馬にペガサスとユニコーンが同時に出場しているぐらいワンツーフィニッシュだ。
そしてまた切って、膿を出して、切ってを繰り返す。
1番レーン ペガサス
2番レーン ユニコーン
3番レーン ペガサス
4番レーン ユニコーン
5番レーン ペガサス
6番レーン ユニコーン
…
完全におしりを幻獣ダービーにされてしまった。
時間にしては1分ぐらいだったと思うが、その1分が永遠に感じられた。
かくして俺のおしりの手術は終わった。
・術後の診察
地獄を乗り越え強くなった俺はどんなことにも怯まない精神を手に入れた。
今なら釜茹での刑だろうと焼き土下座だろうと耐えられるだろう。
そんなことを考えながら診察室に戻った。
先生から今後の予定と経過観察等について説明を受けるためである。
先生「手術お疲れ様。痛かった?」
俺「まあ痛かったですね…」
先生「やっぱり? それはそうとさっき手術してる時に見つけたんだけど、痔瘻になっておしりに穴が空いてる部分があるからまた手術するね!」
俺の精神は崩壊した。
・余談
お会計が色々コミコミで12800円かかって、ポケットモンスターソードシールドのダブルパックが買えるなあと思いました。